貸倒損失の処理 ・Ⅱ

< Ⅰより続く >

事実上の		債務者の資産状況、支払能力等からみて				貸		回収できない
貸倒れ	→	全額の回収ができないことが明らかに	→	金銭債権	→	倒	→	ことが明らかに
基通		なった場合(担保物があるある場合には		の全額		損		なった事業年度
9-6-2		処分後に限られる)　・・・　注1				失
						と
						し
	→	債務者との取引停止後、1年以上経過した	→	売掛債権の額から備忘価額を控除した残額		て	→	取引停止後1年
形式上の		場合(担保物がない場合に限られる)・・・注2				損		以上経過した日
貸倒れ					→	金		以後の事業年度
		同一地域の売掛債権の総額が取立て費用				経
基通	→	に満たない場合において、支払の督促を	→			理	→	弁済がないとき
9-6-3		しても弁済がない場合				要		以後の事業年度

　注1・・・金銭債権の一部が回収できない場合には、その一部を貸倒損失として
　　　　 　処理することはできないが、個別評価債権に係る貸倒引当金の対象になる。
　　　　 　担保物を処理しない場合も同様。
　注2・・・取引停止とは、継続的な取引を行なっていた債務者との取引であり、
　 　　　　 たまたま取引があった債務者の債権に対してこの適用はない。



「売掛債権」かどうか、「発生した事実等」により

貸倒損失として損金算入できるかを確認。

要件を満たしていない場合に、貸倒引当金の繰り入れを

検討することになります。


なお、【法律上の貸倒れ】(基本通達9-6-1)は、

貸倒れとして損金算入しているか

いないかにかかわらず損金に算入され、

損金経理していない場合には別表で減算する必要があります。

【事実上の貸倒れ】(基本通達9-6-2)と

【形式上の貸倒れ】(基本通達9-6-3)の場合には、

貸倒損失として損金経理した場合に限り損金算入が認められますので

いずれの場合も注意が必要です。